台湾とアジアの守り神 再興の夢 前編

まずは以下の動画をご覧ください。








「日本軍は必ず助けに来る」


1947年2月27日　台北市
タバコ売りの女性を、中華民国の取締官が摘発し、商品および所持金を奪う。
女性は土下座して許しを懇願したが、取締官は女性の頭部を銃の柄で殴打。
一部始終を見ていて集まった通行人達に対して、取締官が発砲、市民2人を射殺。


1947年2月28日　台湾省行政長官公署前広場
市民の抗議デモ隊が集結するが、デモ隊に対して公署屋上から憲兵が機関銃を乱射、市民数十人が死亡。
↓
市民の怒り爆発。台湾人による外省人への抗議活動・襲撃等が台湾全島に拡大。
ラジオ放送局を占拠。軍艦マーチと共に日本語で「台湾人よ立ち上がれ！」と呼びかける。
台湾住民の中には日本語が話せない部族もいたが、「君が代」は国歌として全ての台湾人が歌えたため、全台湾人共通の合言葉として「君が代」を歌い、歌えない者（外省人）を排除しつつ行進。
デモ隊のあまりの強さに「皇軍が復活した」と恐れおののく国民党政府、市民に対話姿勢を示して、二・二八事件処理委員会を成立し、事態の解決を図るように見せかける。




台湾省警備総司令　陳儀
「台湾人が組織的な反乱を起こしました！政治的な野望を持っている台湾人が大台湾主義を唱え、台湾人による台湾自治を訴えている。これは台湾独立を企てた反逆行為です。このような奸黨亂徒に対し武力をもって殲滅するべきです。」




1947年3月　南京国民政府
陳儀の電報を受け、蒋介石は第21師団と憲兵第四団、兵力約13,000名を台湾に派遣。

1947年3月8日　台湾基隆市
劉雨卿指揮下の第21師団が上陸開始。台湾市民の反乱を大規模弾圧。
軍の一部は一般市民にも無差別的に発砲、国民党軍が2週間ほどで台湾全土を制圧。




高砂義勇隊を含む台湾籍の旧日本軍人や学生の一部は、旧日本軍の軍服や装備を身に付けて、国民党軍を迎撃、善戦するが、最後には力尽きた。




1947年3月14日
国民党警備総司令部が粛奸工作開始
日本統治時代に高等教育を受けたエリート層を次々と逮捕・投獄・拷問、その多くを処刑（約28,000人）。
市民に対し、北京語を上手く話せない者は全て逮捕、針金を手に刺し込んで縛って束ね、「粽（チマキ）」と称してトラックに載せ、麻袋に詰めて基隆港に投げ捨てる。




苦境に陥った台湾の人々は以下のような噂をささやいて日本の救援を待った。
「日本軍は必ず救援に来る。」
「あの強力な軍隊が元同胞である台湾人を見捨てるはずがない！」

※しかし当時GHQ占領下にあった日本。台湾の人達の最後の希望である日本軍は既になく、台湾の人々の悲痛な叫びが日本に届くことはありませんでした。




1949年5月19日
蒋介石国民党政府、戒厳令発布
国民党による独裁体制は、1987年に戒厳令解除されるまでの38年間に及ぶ。
政治活動の取締り、親日派市民への弾圧は続けられ、2.28事件は隠蔽、忘却されていく。




「民主化と中国軍事恫喝　台湾、光と闇」


1996年3月　総統就任演説
李登輝総統
「本日のこの祝賀会は、いかなる一候補者の勝利を祝すためではなく、また、いかなる一政党の勝利を祝すためでもありません。それはわれわれ2,300万同胞が民主を勝ちえた共同の勝利を祝すためであります。それは、台湾・澎湖・金門・馬祖において、人類の最も基本的な価値のある━自由と尊厳が肯定されたことに歓喜するためであります」




1999年7月9日　ドイツテレビ局幹部インタビュー
李登輝総統
「中国と台湾の関係は特殊な国と国の関係です。決して合法政府と反乱団体、中央政府と地方政府といった「一つの中国」における内部関係ではなくなっている。したがって北京政府が台湾を「離反した一つの省」と見なしているというのは、まったく歴史的および法的な事実を踏まえたものとなっていない。」




朱邦造　中国外務省報道局長
「李登輝は就任以来、（台湾）島内の多くの民衆の反対を顧みず、金銭での買収やワイロなど※1卑劣な手段で祖国の分裂活動を進めてきた。国際的に「一つの中国、一つの台湾」の作り上げを図ったうえ、大胆不敵にも両岸関係を「国と国との関係」と位置づけたことは、火遊びの道を突き進むものだ。両岸関係の改善に重大な影響を与えるほか、台湾海峡の情勢安定への影響と、中国の平和統一を危うくするものである。われわれは李登輝と台湾当局に告げる。国家の主権、尊厳維持と領土保全に対する中国政府の固い決心をみくびってはならない。分裂に反対し、台湾独立に反対する中国人民の勇気と力をみくびってはならない。」

※1、李登輝総統は2013年11月に収賄罪で起訴されましたが、起訴内容が虚偽ばかりで台北地方裁判所は無罪判決を出しています。




2005年3月14日
中国、全国人民代表大会(第10期第3回)で反国家分裂法を成立。

※反国家分裂法とは
台湾の独立阻止を目的に採択した国内法。第8条に「もし台湾独立分子が台湾を中国から分裂させる重大な事態になれば、非平和的手段を取ることもある」と明記されている。賛成2896票、反対0票、棄権5票で可決され、台湾が独立の動きを見せれば、武力統一も辞さないという中国当局の台湾侵攻の野心が伺える。




2008年3月18日
温家宝　中国元首相
「台湾における国連加盟を求める国民投票は、台湾と大陸が同じ『一つの中国』に属する現状を変更するものであり、両岸関係に衝撃を与え、台湾海峡情勢に緊張をもたらす。（台湾の前途は）台湾の同胞を含む全中国人民によって決定されなければならない。台湾を祖国から分裂させる行為は目的を達することはできず、必ず失敗に終わる。」



2008年3月22日
2008台湾総統選挙　民進党敗退
国民党58.4％
民進党41.5％




2008年3月19日
馬英九　国民党総統候補
「中華民国は主権の独立した民主国家である。台湾の前途は2,300万の台湾住民によって決定されるべきで、中共（中国共産党）の干渉は許さない。温家宝の発言は横暴、傲慢、愚かであり、台湾2,300万人の主流民意を無視したものだ。われわれの政策は、台湾を主体とし、国民に対し有利なものである。この精神の下に、『統一しない』、『独立しない』、『武力行使しない』の『3つのノー』が最も台湾の主流民意と両岸関係の要求に適している。
国連復帰は台湾2,300万人の共通の願望であり、引き続き努力を続ける。台湾経済にとって両岸はその一環に過ぎず、われわれは世界と連結しているのであり、両岸だけなのではない。もし中国当局が引き続きチベットの人々の鎮圧を続け、チベット情勢が今後悪化した場合、私が中華民国総統に当選したら、2008年北京オリンピックへの選手団派遣中止も排除しない。」




2008年3月19日
謝長廷　民進党総統候補
「『一つの中国』原則を強調し、台湾の前途は両岸の人民によって共同決定されるという温家宝の談話は、新鮮味がなく、一貫したものだ。もし軟弱、無知であれば、中国の要求はさらに増え、台湾人の損害がさらに増えることになる。私の立場は簡単ではっきりしている。台湾は主権独立国家であるということだ。だからいま総統選挙を行っている。台湾の前途は台湾の国民によって決定されるもので、両岸人民が共同決定するものではない。」



2012年1月14日
2012台湾総統選挙　民進党敗退
国民党51.6％
民進党45.6％







2013年3月13日
安倍首相
「3月11日の東日本大震災慰霊式典に「台湾の代表の取り扱い」を理由に中国が欠席いたしました。昨年行われた慰霊式典では、台湾の代表は招待され出席していたにも関わらず名前すら読み上げられませんでした。 震災発生時、台湾は世界のどの国よりも多額の200億円を超える義援金を贈ってくれた大切な日本の友人です。台湾の人々の気持ちを傷つける非礼な対応でした。今年はこの対応を改め、台湾に対し感謝の意を込めて「指名献花」をしていただくことにいたしました。
このことに対して中国が代表を送らなかったことは大変残念なことであります。しかし私達はこれからも礼儀正しくありたいと思います。そして多くの支援をいただいた台湾をはじめ全ての国に対して、感謝の思いでいっぱいであります。」


↓安倍首相の上のコメントを読んだ台湾の人達の感想

ありがとう日本，日本頑張れ，私は台湾人!

台湾人です 日本は暖かい国ですね！
感動しましたTT
ありがとうございました！

ありがとう安倍首相！！ ＼(^o^)／

他の国は気にしないが、日本は丁寧なままにしてください。

私は台湾人です。
皆さんの感謝の気持ちを台湾人に伝えさせていただきます。

私は台湾人です 私は中国人ではありません。
日本は頑張って、台湾も頑張ります。日台友好。

私は香港人です。台湾は台湾。香港は香港。俺たちは中国ではない!!

日本は台湾の事を覚えていてくれてありがとう。

私も台湾人です！
日本人は台湾が好きのように台湾人も日本が好きだよ！
今度野球の試合のおかけで、日本と台湾の仲がもっとよくなったのが良かった( ´ ▽ ` )ﾉ
一緒に頑張ろう

安倍総理様誠にありがとうございます。
私は台湾人です。

日本～頑張って！
いつも応援する(^ ^)

台湾人として誇ってます。

感動，感謝！日本頑張れ！

台湾人です。
日本、頑張って！
安倍総理、万歳！

ありがとう首相..台湾を支持してくれて。

日本頑張って、台灣頑張って、世界平和頑張って！

首相の安倍晉三さんの発言は心に響きました。

私は日本も台湾も好き。安倍総理も。

すごく感動します、日本頑張れ～応援します。

日本がんばって^_^（台湾人です，日本語は分かりません＞＜）

台日の友好が永遠に続きますように！
ありがとう！

最近1年で関西に5回行きました。
途中で道を尋ねた時に日本人に優しくしてもらいました。
私が台湾から来た事も関係がありました。
あの時助けてくれた日本人ありがとう。

台湾人は正直です（≧∇≦）

私たち台湾人にとって、日本も大切な友人です。
2年前震災の日、一人で帰宅難民になって、その時感じた日本人の優しさ、一生忘れないと思います。
これからも国と国じゃなくて、台湾人と日本人で助け合って、支え合って、仲良くしてください。東北のみんなも頑張ってください。

日本と台湾はずっと仲良くしましょう。

安倍首相の支持にお礼を言います。

台湾人です。日本、頑張って！安倍総理、万歳！

日本 &台灣 一緒に頑張りましょう！！^_^

こんにちは、僕は台湾人です。
実は、台湾は日本にたくさん助けてをもらいました。
921震災の時、日本も台湾を支援しました。
日本、ありがとう！
最近台湾と日本は政治の問題がありますけど、友達の関係は永遠変わらない。

地位はそんなに相応しくないけど、安倍首相と外祖父はいつも親台湾、台湾をよく思ってくださいます。私も外祖父から日本のことを教わって、外祖父の日本の想いを継いで行こうと思っております。




李登輝　元台湾総統　2013年5月2日
「馬総統と中国はともに「92年コンセンサス」を主張するが、私がこれまで何十回も公の場で話したように、そのようなものは存在していない。メディアも何度もそう報じたし、それらの映像はネットでも見ることができる。海峡交流基金会理事長として参与していた故辜振甫先生も「そのようなものはない」と言っていたし、蘇起氏もそれは「自分が創作したものだ」と認めていた。しかし馬総統は「92年コンセンサス」を絶えず持ち出し、台湾民衆を騙そうとし続けるのは、「ウソも百回言えば真実になる」と思っているからか。
台湾人よ！このような総統の無能で欺瞞に満ち、主権を放棄する姿を見てほしい。だから私は「棄馬」をしてはじめて、「保台」ができると言っているのだ。」

※棄馬保台とは　
馬英九を切り捨てて台湾を守ろう、という意味です。

※92年コンセンサスとは　
台湾にとっての「中国」は「中華民国」のことで、中国にとっては「中華人民共和国」だが、「台湾も含めて中国は一つ」という点では違いがないのだから、政治問題化を避けて交流を進めよう、という合意。1992年に中台交渉関係者が口頭で交わしたとされる。国民党は中国と合意済みとしているが、民進党はこの合意の存在自体を否定している。




2013年9月11日
中国軍、大規模軍事演習「使命行動-2013A」
台湾の対岸にある福建省に司令部を置く陸軍第31集団17,000名が主力。
海軍の東海艦隊と南海艦隊、そして南京軍区に属する空軍も主要な兵力として参加。
福建省の東山島には短距離弾道ミサイル(SRBM)1000基以上を配備。




2014年3月18日
※太陽花公民運動　ひまわり学生運動
馬政権が「海峡両岸サービス貿易協定（2013.6.21調印）」により両岸（中国と台湾）の経済的統合へひた走るのを見て、「台湾の中国併合」への危機感を募らせた学生らが同協定批准を阻止するべく、立法院議場を23日間に渡って占拠した事件。当時、運動支持者が届けたヒマワリが運動の名前の由来となっている。民進党は学生らによる運動を支持し、周辺では「50万人」という支援デモも行われた。協定は現在も批准されていない。後の香港の学生デモにも影響を与えたとされている。

※ひまわり学生運動と海峡両岸サービス貿易協定については以下の動画がわかりやすいです。







2014年3月30日
台北市　台湾総統府付近
ひまわり学生運動支援デモ開催、参加者50万人が集結。







2014年9月24日　国際儒学大会開会式
習近平国家主席
「自己の文明と違うからといって心良く思わずあらゆる手段で改造したり、同化させようとしたり、甚だしくは自己の文明が取って代わろうとしたりしてはいけない。歴史は繰り返し証明しているのはいかなる方法であれ強制的な手段で文明の差異を解決しようとしても成功はしない。返って世界文明に災難をもたらすということだ。
国家統一と中華民族の長期発展という重大問題に関しては我々は旗幟鮮明であり、いかなる妥協も動揺もありえない。1949年以来両岸は未だ統一していないが一つの中国に属しているという事実は変わっていないし変えることはできない。いかなる国家分裂の行為も我々は許容しない。歴史は既にそしてこれからも証明するだろう、台湾独立に未来はない。」




2014年11月29日
総統選の前哨戦台湾統一地方選、与党の国民党が歴史的とも言える大敗。

※この選挙は2016年の次期台湾総統選の前哨戦とも位置付けられている選挙で、次期台湾総統選の行方を伺う重要な指標となります。



習近平国家主席
「これまでの国民党一辺倒（支援）は台湾人民をさらに共産党から遠ざけただけではないか。対台湾工作を全面的に再検討せよ。」



2011年9月
世論調査　行政院大陸委員会
「三不　不統（統一しない）、不独（独立しない）、不武（武力行使しない）」原則
支持74.8％
不支持16.6％

2014年8月
世論調査　新台湾国策智庫（民進党系）
米国が台湾関係法に基づき台湾防衛を行う際、日本が集団的自衛権を発動するのを支持しますか？
支持59.4％
不支持28.4％

集団的自衛権の行使容認を知っていますか？
知っている37.2％
知らない62.4％



2015年2月15日
台湾次期総統選挙（2016年1月）に民進党の蔡英文主席が立候補を表明。







2015年3月29日　「旅北台南六甲同郷会」会員大会
蔡英文
「民進党の態度はずっとはっきりしている、アジア太平洋の一員として、台湾は本来地域の平和と安定を維持する義務がある、私達はこの過程に参加したいと思っている、またこの地域の他の国家が我々をもっと支持できるよう希望する。」




2015年5月4日　北京人民大会堂
習近平国家主席
「両党（中国共産党、台湾国民党）の努力で台湾独立志向の強い民進党政権下の戦争に直面する瀬戸際から平和に変えてきた。両岸（中台）関係は新たな節目に来ている。台湾が中国の一部であることを認めれば、政治的相違を解消するために対等な対話ができる。民進党の「一つの中国、一つの台湾」を掲げたりすれば平和も発展も維持することはできない。」





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50年の日本統治の後、大東亜共栄圏の理想と夢から取り残された台湾の苦難の歴史を取り上げてみました。
日本統治世代を懐かしむ年配の人々、戦後以来の台湾悲願の真の独立にあと一歩というところまできた若い人々。その裏で暗躍する蒋介石の残滓とかの国による台湾併合の野心。

2016年に次期総統選挙が行われますが、蒋介石の上陸以来続いてきた国民党と外省人優勢の時代は終わりを迎えて、台湾は民進党が施政権を持つことになります。かの国に迎合し、ひまわり学生運動で市民からノーを突きつけられた馬英九政権は完全に民心を失いました。
台湾統一地方選の結果を見ればわかりますが、もはや国民党に勝ち目はありません。2016年からは蔡英文氏が台湾の新総統になる可能性が非常に高いです。




ただ、ここで焦点となるのが、台湾独立志向の強い民進党が本格的に政権を執ることになれば、反国家分裂法に基づいて、かの国が台湾に軍事侵攻を仕掛けるのは明らかです。

李登輝元台湾総統も過去に言っていましたが、台湾は日本の生命線です。軍事的に台湾が、かの国の手に落ちると中東からの長大なシーレーンは寸断され、フィリピン東部の広大な海域の制海権も奪われ、原油の確保に苦しんだ戦前の悪夢が再来することになるでしょう。

今回は戦後から現在までの台湾の歴史と取り巻く状況を取り上げてみましたが、次回後編では、台湾と日本がどのような未来をたどるのか、それを見ていきたいと思います。





ひと目でわかる「日中戦争」時代の武士道精神