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対ロシア制裁は日本のとるべき道にあらず [世界情勢]

「ウクライナ情勢の日本政府の対応」

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安倍晋三首相
「私は、日ロ関係全体の発展を図りつつ、日露間に残された最大の懸案である北方領土問題を最終的に解決し、ロシアとの間で平和条約を締結すべく、交渉に粘り強く取り組んでまいる決意であります」


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2014年3月19日
「(ロシアクリミア編入について)非難する。我が国は力を背景とする現状変更の試みを決して看過できない。クリミアをロシアに編入する条約への署名がされたことは、ウクライナの統一性、主権及び領土の一体性を侵害するものだ。G7を含む各国と連携しながら、ロシアに対し、さらなる措置を検討していく。」
「引き続きロシア側へ働きかけていく。今後とも各国とよく連携しながら平和解決を求めていく。」

外務省幹部 北方領土担当
「プーチン訪日前の夏ごろまでに両国の間で北方領土に関係する文書作成などの準備をしたいと思っていたが、ウクライナの問題でお釈迦になる可能性が大だな。官邸筋も予防線を張り、『プーチンの来日までに北方領土問題の進展は絶対無理』と触れ回っているよ。」



「日本の対ロシア制裁について、ロシアの反応」

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2014年5月24日 サンクトペテルブルグ 
日本について ロシア プーチン大統領 
「我々は交渉の用意があるだろうかと言えば、ある。しかし、日本が(ウクライナ情勢での対ロシア)制裁に加わったと最近聞いて、驚いた。日本にどんな関係があるのか、本当にわからない。(日本は)交渉のプロセスを止めた。交渉を遅らせるだけだ。私がよく分からないのは、(北方領土)問題の交渉も中断するつもりなのか、ということだ。(日本側が)交渉を一時的に中断していることも理解できない。我々は問題解決に興味を持っている。解決策を知っていたら、すべての文章にサインをしたはずだ。われわれには交渉の用意がある。日本側にその用意があるかどうか私にはまだ分からない。」



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中国、「北方領土と尖閣の相互承認」をロシアに打診し続けている
2014年2月
中国がロシアに対し、従来日本領と位置づけてきた北方領土の領有を承認する代わりに沖縄県の尖閣諸島を「自国領」とする中国の主張を支持するよう、水面下で打診していることが分かった。働きかけは2010年に始まり、現在も続いているとみられるが、極東開発に日本の協力を求めるロシアは、中国の提案に応じない構えだ。日露外交筋が明らかにした。





正直なところ、日本はウクライナ情勢云々には余計な首を突っ込まないほうがいいです。
安倍さんはロシアによるクリミア半島編入を「力による現状変更は認めない。」と言っていますが、まあ、尖閣の一件があるので、それはわかります。
ただしそれを言い出せば、米軍やNATOによるイラク、リビア、アフガン、パキスタン攻撃も「力による現状変更」です。

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日本政府がこれまでの米軍やNATOの過去の所業までを欧米諸国に糾弾しなければ筋が通りません

ねえ、それができますかね?

ましてや、クリミア半島住民のほぼ90%以上はロシア系住民であり、ロシア編入を希望していた。確かに最終的にはロシア軍を使用しましたが、一般人の流血は無く、住民投票で反対者は棄権したが、住民の97%はロシア編入に賛成し、残留ウクライナ兵士も身の振り方は自由に選択できる余地を残すという、過去の世界の歴史から見ても稀な、極めて穏やかな措置が取られました。

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これは武力で征服されたとは言えません。住民の総意が、ロシアへの所属を希望しているなら、住民の意向が最尊重されるのは平和的であると思いますね。

それと日本が欧米のロシア制裁に同調するのは、日本一国のみならず世界にとっても悪い影響を残すことになるでしょう。
今回含む一連の件で、ロシアは欧米に対しては総スカンを受け、完全に孤立してしまった。また、その反面ソチオリンピック開会式に先進国で唯一出席した安倍さんをロシアは非常に高く評価していた。
しかし、その日本までが制裁に同調したとなると、ロシアはどうすると思いますか?
ロシアは欧米各国に屈し、制裁に甘んじてクリミアから手を引くと思いますか?

そんなわけないでしょ。ロシアは益々ウクライナ情勢で中立的な立場を取っている中国依存を深める結果となります。ロシアは中国に対して資源面だけでなく、軍事技術を過去長年提供してきました。ほんの一例として挙げるなら、中国が航空自衛隊のF15に互角以上に対抗できるSu27戦闘機を持っているのはこの為です。

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最近はロシアは、中国の兵器近代化を危惧してこの軍事技術提供を抑制している節が見られましたが、それが再開される恐れがあります。これはゆくゆくは世界大戦の原因のひとつとなり得るでしょう。
かの国がロシアに対日参戦をけしかけるチャンスを与えてはいけません
そうなれば、北方領土が返って来ないどころでは済まない。
有事の際には如何に優れた国土の防衛戦略と軍事力を持っていたとしても、世界最強の国家が支援しても、南北から挟撃されたら、亡国は時間の問題です。

だから日本は制裁には極めて消極的であったほうが、制裁に同調せざるを得なかった事情をロシア側に説明したほうがいい。間違っても、制裁は積極的に取り組むべき事ではない。
日本とはほぼ無縁な地域のことで欧米各国の顔色を必要以上に覗い、世界大戦の扉を開いてしまうよりも、世界と日本の平和、日本の国益のほうが遥かに重要です。
優先するべき順番は間違えないで欲しいですね。


中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日


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コメント 2

たろう

おもしろい情報を流したいのですが、独語破棄願えますか?
by たろう (2014-06-07 14:52) 

oideyasu

管理人です。コメントありがとうございます。
わかりました。
よろしくお願いします。
すぐにはできませんが、読みましたら破棄します。

by oideyasu (2014-06-15 21:57) 

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