125.jpg

菅直人首相、起死回生の「原発解散」を [政治関係]

菅直人首相、起死回生の「原発解散」を
2011.07.09(Sat)  川嶋 諭 JBPress

菅直人首相、機は熟しました。解散総選挙に打って出ましょう。いま、民主党の中にはあなたの足を引っ張る人があまりに多すぎます。しかも、その足の引っ張り方といったら、民主党政権を1日でも長引かせることだけが目的にしか見えません。

突然のストレステストはただの茶番劇なのか
 彼らの誰にバトンを譲ったところで、日本は決して良くなりません。あなたの足を引っ張る人たちの誰からも日本を良くしようという改革の志は感じられないからです。

 あなたが突然に言い出した原子力発電所のストレステスト(耐性検査)について、自民党などの野党だけでなく政権与党内からも激しい反発が起きています。

 各メディアもこぞって首相の批判を強めています。しかし、ストレステストを実施するのは至極当然です。

 これによって九州電力の玄海原子力発電所が、せっかく住民の理解を得ながら稼働再開が遅れたことに批判が集まっていますが、それらは全く的外れと言わざるを得ません。

 九電が玄海原発の安全性を説明する番組宛に原発再開を支持する「やらせメール」を送っていた事件が明るみに出ました。

 非常に小さいことのように見えて、これこそが実は日本に巣食う最も深刻な問題だと思います。こうした卑劣なやり方で日本の未来を捻じ曲げられてはたまったものではありません。九電社長の辞任だけで済ませていい問題ではないと思います。

 こうしたことが簡単に起きる電力会社の体質、それを裏で支える行政と政治家たち。これらを根こそぎ改善しない限り、次の事故が起きるのは時間の問題でしょう。


中略


「解散している場合ではない」という嘘
 それを日本の政府がやってきたのです。そしてメディアにもカネをばら撒き、「住民の理解を得た」と書かせる。

 原発の再開は、こうした問題にもきちんとメスを入れてからにすべきです。

 本当に原発は住民の理解を得ているのか、菅首相、あなたが進めようとしている解散総選挙は、国民の声を素直に聞く素晴らしいチャンスだと思います。

 これまで日本国民を騙しに騙してきた嘘が必ずばれると信じています。そうされたくない自民党や民主党の原発推進派の人たちからは大変な抵抗が出るでしょう。しかし、それを乗り越えて、日本を変えましょう。

 東北地方の復興のメドもたたないのに解散とは何事だとの意見もあるようですが、聞く耳を持つ必要は全くありません。

 まもなく震災から4カ月が経とうとしています。しかし、復興は遅々として進まないではありませんか。政治が足の引っ張り合いをしていたからです。

 「解散なんかしたら政治は何やっているんだと言われてしまう。被災地に顔向けができない」というような、もっともらしいことを言う人が多いようですが、そういう人こそ本当の嘘つきです。

 本当は日本なんてどうでもよく、1日でも長く議員の椅子にしがみついていたいという意図が見え見えではありませんか。残念ながらあなたが任命した松本龍復興担当大臣もそうでしたが、嘘つきの政治家はもう御免です。

 繰り返しになりますが、政治がいまの状態を続けていて、またあなたが引退して誰かにバトンを受け継がせたところで、何も変わりません。復興も進まないでしょう。本当に日本を憂う政治家を選ぶために、いますぐ解散が必要だと思います。

 国民新党の亀井静香代表からのアドバイスで、小泉純一郎元首相が断行した「郵政民営化解散」に倣い、「原発解散」を掲げると聞いています。もちろん、原発廃止の世論に沿ったものでしょう。私たちは心から応援します。


 「福島原発事故後の日本では、原子力は郵政よりもはるかに大きく国民感情に訴える問題となるだろう。学習院大学の佐々木毅氏は、『これは民主党と自民党の両方を破壊する爆弾になるかもしれない』と話している」

「菅首相の解散は失敗するだろう」
 「佐々木氏は、菅首相が小泉元首相が行ったように、次期政府の顔となり得るカリスマ性のある若い政治家で周囲を固めようとしているのかもしれないという推測も示した。27日に原発事故担当相に任命された、39歳の敏腕の政治家、細野豪志氏もそうした1人だろう」

 小泉元首相が若い安倍晋三さんを後任に据えたことを言っているのでしょうが、あなたが譲ると宣言されている若い政治家としては、期待できる人選かもしれませんね。

 ただ、残念なことにエコノミスト誌は、あなたの解散は失敗するだろうと結論づけています。引用を続けます。

 「菅首相が抱える弱点は、郵政解散当時の小泉元首相と違い、支持率が低いことだ。国民がどれほど主流政党を嫌っていようとも、彼らは菅首相のことも好きではない」

 「共同通信が6月29日に発表した世論調査の結果によると、菅首相は今すぐにやめるべき、あるいは8月末までにやめるべきとする回答者が調査対象者の3分の2を上回った」

人気があった小泉純一郎元首相とは違うが・・・
 「コロンビア大学のジェラルド・カーティス氏は、総選挙というシナリオは『実現しない。自殺行為になるだろう。彼は小泉氏ではないのだから』と指摘する」

 確かにあの時、国民の多くは小泉元首相が好きでした。いまのあなたは皆から嫌われているかもしれません。でも、だから総選挙が失敗するというアナロジーは当てはまらないと思います。

 何しろ、原発問題は郵政民営化問題よりもずっと大きな問題だからです。国のエネルギー政策を大きく変え、エネルギー産業や関連産業に大変革をもたらします。

 私が前に「東西対立の遺物、原発よさらば」で指摘させてもらったように、原発のコストは実際は極めて高く、そのうえ大きな危険をもたらします。危険の大きさは福島第一原子力発電所の事故で証明済みですね。


以下省略



この記事で抜粋した部分はまったく当方と同感だったので抜粋してみました。
菅さんが、今後どうするつもりなのか、腹のうちは知りませんが、これだけ内外で足を
引っ張られるともはやどうしようもない。

正直なところ、当方個人的には民主党も自民党も消えて欲しい。菅さんにしてみれば創業時の苦労もあり、とんでもない話だろうが、しかし党内の実情は菅さん自身がよく知ってのとおり、創業時の志とはかけ離れてもはや、夢のあとのはず。

国民は大連立でこの困難が解決されるだろうと希望を持っているが、しかしまたもや期待は裏切られるでしょうね。当方はそれは最初からわかっているので、がっかりしませんが。
たとえ大連立で国民の失望の矛先を一度はかわせたとしても、もう一度国民の失望を誘えば、その次は問答無用でクビは根こそぎ飛ぶでしょう。

「では、この国にまったく総理の器の人材がいないのか。」
といえば、そうでもないのですけどね。中央政界には一人もいませんが。
ただ、今しばし西日本でがんばって欲しい。



政治家達の興亡盛衰は繰り返しても
利権だけでものが動くうちは、いつまでも、この閉塞感のまま時代は続いていきますよ。


検証 東電原発トラブル隠し (岩波ブックレット)

新品価格
¥588から
(2011/7/10 14:19時点)



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。